【24年12月】小売売上高の速報値をデータから予想

小売売上高は、消費者の購買活動を直接反映する経済指標であり、マ ーケットにおいて重要な役割を果たします。GDPの約7割を占めるのがこの小売売上高であり、先々の米国経 済、速報値としてはGDPを予測する上でも大切です。消費者支出の変動が経済全体に与える影響は大きく、小売売上高の構成要素を分析することで、今後の市場動向を予測しやすくなります。この記事では、小売売上高の5つの主要な構成要素について具体的な データとともに解説し、速報値を予想します。

目次

小売売上高の影響

株式市場への影響

小売売上高が予想を上回る結果の場合、 消費者の購買意欲が高まり、企業の売上や利益が増加する期待が強まります。 これにより、企業の業績が改善すると の見込みから、株価は上昇傾向を示すことが一般的です。

特に、 消費関連の企業(小売業や製造業など)は大きな恩恵を受けやすく、そ の株価が顕著に反応することが多いです。 逆に、小売売上高が予想を下回る場 合は、 経済成長の鈍化や消費意欲の低下が懸念され、株式市場全体に売り圧力 がかかる可能性があります。

為替市場への影響

為替市場においても、小売売上高は米ドルの価値に直接影響を与えることがあります。 強い小売売上高の結果は、米国経済の堅調さを示すため、利上げの可能性を高め、ドル買いが進む要因となります。

これは、米国の中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ抑制のために金利を引き上げる余地があると市場が判断するためです。一方、弱い小売売上高の結果は、利下げや緩和的な金融政策の継続が予想されるため、ドル売りにつながることが多いです。

つまり本指数と為替の一般的な強弱の影響としては以下です。

  • 予想の上振れでドル買い(ドル円なら円安のロング⤴)
  • 予想の下振れでドル売り(ドル円なら円高のショート⤵)
  • 前回比較で前回より上昇でドル買い、前回より下落でドル売り
  • 予想通りだと値動きは発表ごとに異なる

小売売上高の主要構成データ

前回は自動車や電化製品の堅調な売り上げを背景に、小売売上高は予想値を上回りました。前々回はガソリン価格の下落が消費者の支出を増やしたとされています。引き続きガソリン価格は高騰していなく、ブラックフライデーでECも強く出そうなことが伺えます。

ここでは、自動車販売、食品・飲料品店、ガソリンスタンド、一般商品店、非店舗小売業の5つのカテゴリに焦点を当て、 影響度順にその具体的な構成比率と市場動向を見ていきます 。

続きはメンバー限定のコンテンツです。プラス、プレミアムの段階に応じた記事が表示されます。

自動車・自動車部品ディーラー

前回は内訳として1.6%増加と強かった部門です。前回の最上段781 to 850スコアの米新車ローンは5%台後半から5.25%にまで下がっていました 。少し前までは7~ 8%台だったことを考えると大きく下落しています。今回は直近で5.08%とさらにローン金利は下落しています。

スコアは信用力を表し、右側が新車、中古車の自動車ローンになります。

Personal FICO scoreAverage interest rate for new car loansAverage interest rate for used car loans
781 to 8505.08%7.41%
661 to 7806.70%9.63%
601 to 6609.72%14.07%
501 to 60013.00%18.95%
300 to 50015.43%21.55%

自動車およびその部品の販売は、小売売上高全体の中で最大の割合を占めま す。 データでは、自動車関連の売上高は小売全体の約20%を占めます。自動車販売が好調であれば、経済の回復 基調が強まると予想され、ドルが強含む傾向にあります 。逆に、販売不振は経済の先行きに不安をもたらし、ドルの下落要因となります。

食品・飲料品店

食品や飲料品の販売は、景気の変動に比較的強い安定的なセクターです。食品および飲料品店の売上は小売売上高全体の約13%を占めています。 このセクターの安定性は、リスク回避の傾向が強まる局面でも消費が持続する ため、消費者支出全体を下支えする役割を果たします。

市場においても、 食品セクターが安定していれば、その国の経済が深刻なリセッションに陥っていないと判断されることが多く、通貨価値の急激な下落を防ぐ要因となります。

特に、インフレによる食品価格の上昇が売上増加の一因となっています。この辺りは、インフレの再燃が10月にも経済指標で結果として現れているので、 上昇傾向にはあると思います 。

公表日時結果予想
2024年12月11日 (11月)0.3%0.3%
2024年11月13日 (10月)0.2%0.2%
2024年10月10日 (9月)0.2%0.1%
2024年09月11日 (8月)0.2%0.2%
2024年08月14日 (7月)0.2%0.2%
2024年07月11日 (6月)-0.1%0.1%
CPI総合の前月比
公表日時結果予想
2024年12月11日 (11月)0.3%0.3%
2024年11月13日 (10月)0.3%0.3%
2024年10月10日 (9月)0.3%0.2%
2024年09月11日 (8月)0.3%0.2%
2024年08月14日 (7月)0.2%0.2%
2024年07月11日 (6月)0.1%0.2%
コアCPI前月比
公表日時結果予想
2024年12月20日 (11月)  
2024年11月28日 (10月)0.2%0.2%
2024年10月31日 (9月)0.2%0.2%
2024年09月27日 (8月)0.1%0.2%
PCE前月比
公表日時結果予想
2024年12月20日 (11月) 0.2%
2024年11月28日 (10月)0.3%0.3%
2024年10月31日 (9月)0.3%0.3%
コアPCE物価指数

ガソリンスタンド

ガソリンスタンドの売上は、原油価格に大きく依存しています。ガソリンスタンドの売上は全体の約10%です。8月は原油価格の変動により大きな振れ幅が見られましたが、現在は下落の材料です。 市場においては、原油価格が通貨価値に与える影響が大きく、特に資源輸出国の通貨(カナダドルやロシアルーブルなど)に強い影響を与えます。 ガソリン スタンドの売上高は、その国の消費者支出の方向性を見極める上で重要な指標となります 。 9月に下落していた原油価格は10月もほぼ横ばいです。ガソリンスタンドの小売売上高減少は前回見られましたが、今回は前月比でほぼ横ばいで変化の材料としては薄いと思われます。

一般商品店

一般商品店には、デパートやディスカウントストアなど、多岐にわたる商品を販売する店舗が含まれます。 このセクターは、消費者の購買意欲を強く反映するため、 景気の状況に大きく左右されます 。一般商品店の売上は全体の約11%を占めます。
10月の消費者マインドは上向きの上振れ材料にあります。

公表日時結果予想
2024年12月24日 (12月)  
2024年11月27日 (11月)111.7111.8
2024年10月29日 (10月)108.799.5
2024年09月24日 (9月)98.7103.9
2024年08月27日 (8月)103.3100.9
2024年07月30日 (7月)100.399.7

非店舗小売業

非店舗小売業、特にオンラインショッピングや通信販売の売上は急速に成長し ています。 このセクターは拡大中で全体の約14%を占めます。 特に、COVID- 19パンデミック以降、オンラインショッピングの普及が加速し、 アマゾンなど の巨大EC企業が市場を牽引 しています。 この成長は、消費者の購買行動の変化を反映しており、非店舗小売業の売上が 増加すると、消費のデジタルシフトが進んでいることを示唆します。これによ り、通貨に対する信頼感が強まり、為替市場においてもポジティブな影響を与 える可能性があります。

データを見ると堅調に推移していることが伺えます。 10月のAmazon感謝祭は 大きなセールとしては7月ぶりで上昇材料です。

同時刻のNY連銀製造業景気指数は予想が改善傾向です。 米CB消費者信頼感指数のデータが10月強く、連銀製造業指数の皮切りとしてはこれが改善していると後に続きやすいので前回結果の-11.9を踏まえるとドル買いに動きやすい同時刻指標と思います。

小売売上高と過去の値動き(日足と1分足)

~小売売上高の日足と前回1分足の分析と解説は、DAKURAプレミアム限定 記事です~ 今回は前回好評だった経済指標トレードの手法について、第2弾で続きを記載 しています。予想を元にした戦略はプレミアム限定記事になります。

まとめ

いかがだったでしょうか。

小売売上高の各構成データを具体的に分析することで、経済をより正確に把握し、FXや投資における意思決定の材料とすることができます。 私の今回の小売売上高の予想としては、予想値は強いものの、予想を上振れると思います。

皆さんの利益を願っております。

DAKURA

  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次