米国のCPI(消費者物価指数)は、米国経済におけるインフレ動向を測る重要な経済指標であり、相場やFRBの動向に大きな影響を与えます。インフレ率が注目材料とされる相場の場合は、日によっては1日に5円幅以上ドル円に影響を及ぼすこともあります。本記事で構成データを元にした速報値を予想し、取引チャンスを最大化しましょう。
CPI(消費者物価指数)の影響について
CPI(消費者物価指数)は、経済全体の物価変動を測るための主要な指標であり、消費者が購入する財やサービスの価格動向を表します。
本指数と為替の強弱の影響としては
- 予想の上振れでドル買い(ドル円なら円安のロング⤴︎)
- 予想の下振れでドル売り(ドル円なら円高のショート⤵︎)
- 前回比較で前回より上昇でドル買い、前回より下落でドル売り
- 予想通りだと値動きは発表ごとに異なる
ということが基本的な傾向です。
そしてこの指数は、インフレ率を理解するために不可欠であり、特に米国経済では連邦準備制度(FRB)の政策判断に大きな影響を与えます。
インフレ率が上昇すれば、FRBは金利を引き上げることでそれを抑制する傾向にあります。高金利はドル高を促し、ドル円では円安の材料として影響を与えます。
CPIは為替市場において、特に今もなお金利差の大きいドル円相場にとって重要です。
予想を上回るCPIの結果は、FRB高官のタカ派(経済を引き締めてインフレを抑制)的な政策姿勢を強め、金利の引き上げや高金利維持を示唆するような発言の可能性を高めます。後々の評価に対しても、高金利とドルの上昇材料が出てきやすいということです。
一方で、予想を下回るCPIは、FRBのハト派(引き締めを緩めて消費を促す)的な金融政策を強めます。金利を引き下げる可能性を示唆し、ドル安円高を引き起こしやすくなります。市場の期待と実際の数値との乖離が大きいほど、急変動しやすい傾向にあります。
これはCPI発表後の米国株式市場の変動が材料になります。上記まではCPI結果の下振れは金利の引き下げを示唆すると説明しました。ここで繋がるのが、金利の引き下げは株価にとってプラス材料なことです。米国株の上昇は日本株にも上昇材料となりやすいです。そして、日本株の上昇が見込めた場合、円が売られてドル円は上昇材料にあります。

米国株とドル円
米国株ダウ平均とドル円の関係です。金利とドル円に比べると完全に正の相関ではありませんが、米国株とドル円は参考になります。画像は1/14のPPI後の値動きです。株が下げてもドル円が下がりにくいことは、株の反発でドル円も上がりやすい傾向にあります。デイトレード、スキャルピングの参考情報としては機能します。
直近のCPIとドルの傾向
直近のCPIの動向としては、順調なインフレ低下から9月分の発表を境に上昇に転じているようにな結果です。
コアは高止まりの停滞ですが、総合で予想値も上昇しています。
公表日時 | 結果 | 予想 |
---|---|---|
2025年01月15日 (12月) | 2.9% | |
2024年12月11日 (11月) | 2.7% | 2.7% |
2024年11月13日 (10月) | 2.6% | 2.6% |
2024年10月10日 (9月) | 2.4% | 2.3% |
2024年09月11日 (8月) | 2.5% | 2.5% |
2024年08月14日 (7月) | 2.9% | 3.0% |
前回の内訳としては、前月比0.3%上昇し、7カ月ぶりの大幅な伸びを記録しました。しかし、労働市場は堅調で、ずっと伸びていた家賃の伸び鈍化が好感されており、利下げ実施の妨げとなる可能性は低いと見られています。とはいえ住居費(家賃やホテルの宿泊代含む)は前月比0.3%上昇で、上昇分の40%です(10月の住居費は0.4%上昇)。引き続き、住居費に注目したいです。
食品は0.4%上昇。前月は0.2%の上昇です。鳥インフルエンザの発生で卵の価格が8.2%の上昇です。昨年の3月以降、感染件数は月10〜60農場でしたが、10月に192農場、11月には254農場に急増して、今回のCPIの対象となる12月は26日までで202農場と少し落ち着いてはいますが、続いています。